クラウドファンディング・ラボラトリでは
ユニークなクラウドファンディング・プロジェクト(案件)を
(主観的にではありますが)ピックアップ。
『一押しプロジェクト事例集』として、ご紹介しています。
今回取り上げるのは、島根県の伝統行事
「石見神楽(いわみかぐら)」の存続を目指すプロジェクトです。
クラウドファンディングで
地域伝統や文化の復活・存続を目指すプロジェクトが、
最近多くみられるようになりました。
こういった取り組み等に関心のある方には、
興味深い成功事例なので、是非ご一読ください!
【事例第4号】
プロジェクト概要
国府海岸での石見神楽夜明け舞を、若者の力で存続させたい!
https://faavo.jp/shimane/project/291
1 | 国/都道府県 | 国内/島根 |
2 | 運営サイト | FAAVO島根 |
3 | 調達型 | 購入型 |
4 | 業界/セクター | 地域活性/伝統文化 |
5 | 掲載時期 | 2014年夏頃 |
6 | 目標設定額/達成金額/支援者数 | 200,000円 / 215,000円 / 47人 |
7 | リワードの金額範囲 | 3000~50,000円 |
8 | プロジェクトオーナー関連サイト | https://www.facebook.com/natukagura |
資金用途は?
クラウドファンディングで調達した資金は、
石見神楽開催の、運営資金および運転資金の一部になるとのこと。
従来であれは・・・
夏神楽の開催資金は、祭り当日の御花(寄付)が収入源。
しかし、御花という風習が薄れつつあり、
舞台設置費用・神楽社中出演費用など、
約30万円あまりをまなかうことも容易ではない現実で
寄付による資金の不足分をクラウドファンディングで調達。
達成率は104%で、無事開催にこぎつけることに・・!
遠方からの支援者も配慮したリワード設定
個人的に注目したのが、
ターゲットにしている支援者の属性を把握しての
リワード設定方法です。
クラウドファンディングの運営サイト、FAAVOは、
地域密着型のクラウドファンディングサイト。
「出身地と出身者をつなぐ」をコンセプトに掲げている事もあり、
「地元を離れたけれど地元の活動を支援したい!」という支援者の人も多いです。
ですので、本事例のような『イベント開催型』の場合、
遠方に住んでいたり日程が合わなかったりして
当日のイベントに参加できないという事も考えられるわけです。
なので、この事例のリワードは同じ支援額で
- 地元名産品
- 当日参加時に1ドリンクor1フード券
のいずれかを受け取れるようになっています。
(金額によっては両方受け取れる)
もし例えば、リワード設定が
「イベントに参加した際にもらえるモノ」だけだと
受け取れるリワードが無いから、支援したくても、できない・・
なんて事に、なりかねません。
そこで、当日イベントに参加できない方の存在も想定して
こうした設定にしたことも
支援を得る成功要因であったと思います。
地域密着型クラウドファンディングサイトならではの
配慮と言えるのではないでしょうか。
もちろん地域活性や伝統文化に限らず、
パフォーマンスやイベントなどを開催するタイプの企画で
資金調達をお考えの方にも、参考になる事例かと思います。
結果は・・
FAAVOのプロジェクトサイトには、
プロジェクトオーナーがプロジェクト進捗状況を
レポートできるページがあります。
そのページによりますと、
予定した通り無事、夏神楽祭りを開催。
そして、リワードの製品もその後、
支援者に配送されたとのことです。
https://faavo.jp/shimane/report/list/291/p/4
クラウドファンディングでの資金調達のみならず、
プロジェクトの目的達成(イベント開催)
おめでとうございます!
こちらの活動が将来も引き続き開催され、
伝統文化の伝承が絶えることなく継承されることを
祈っております。