【入門編#05】どのくらい費用が掛かるのか?購入型クラウドファンディングサイトの手数料について

クラウドファンディング・サイトに自分のプロジェクトを掲載する時、
実際どのくらい費用が掛かるのか?は気になる所だと思います。

費用の中でも一番大きいものが、
クラウドファンディング運営会社に対して支払う”手数料”。

「いくら」「どのタイミングで」
「プロジェクトを掲載してもらったらかかるの?」

などなど、気になりますよね・・。

ここでは特に、
国内クラウドファンディング業界において現時点で典型的な、
『購入型』のプロジェクトで資金を調達した際にかかる
手数料を中心に解説していきます。

1)手数料の基本型は『成功報酬制』

 

購入型の多くが、目標金額に達成した時のみ
プロジェクトオーナーが(クラウドファンディング運営サイト経由で)
支援者(サポーター)から調達した資金を受け取れる
「オール オア ナッシング = All or Nothing 形式」と呼ばれるタイプです。

すなわち、

  • プロジェクトにお金が集まったか(成功か)
  • プロジェクトにお金が集まらなかったか(不成功か)

のどちらかになる、ということです。

なので、運営会社がプロジェクトオーナーに請求する手数料の形式として
最も多く、典型的なのが、成功報酬型(Success Based Fee)です。

募集期間が終了してプロジェクトが成立すれば、
実際にサポーターから集まった資金合計額の数%を、
手数料として差し引く形をとります。

ということは・・・
サイトにプロジェクトを掲載する時(プロジェクト開始時)も、
サイトにプロジェクトを掲載している間(プロジェクト掲載途中)も、
原則、費用は掛かりません。

また、サポーターからの支援額が目標金額に届かず
プロジェクトが不成立になった場合も、
サイト運営会社に対する費用(手数料)はかかりません。

2)手数料はいくら?(代表的なサイトで)

手数料のレベルとしては、
国内大手の運営サイトの場合、支援者(サポーター)からの調達額に対して
10〜20%を請求するケースが多いようです。
(海外に比べると国内の方が、若干高い傾向にあります)

(サポーターからの調達合計額) x (手数料率:10~20%)
=(運営サイトに支払う手数料)

例として、記事執筆時点(2015年4月2日)の
国内の代表的なクラウドファンディング・サイトの手数料を
調べてみましたので以下に掲載します。

運営方針の変更等によって手数料の変更が発生する場合もありますので、各運営サイトの最新情報はそれぞれのリンク先でご確認ください。

READY FOR?

達成額の17%
【参考URL】https://readyfor.jp/proposals/intro

CAMPFIRE

達成額の20%
【参考URL】http://camp-fire.jp/pages/about

MAKUAKE

達成額の20%
【参考URL】https://www.makuake.com/static/helpindex/

Motion Gallery

達成額の10%
【参考URL】https://motion-gallery.net/about

目標額に達さなくても、
支援者から得た分の調達額を得てプロジェクトを開始できる募集体系あり
(『プロダクション・ファンディング』と呼ばれます)

Kibidango

達成額の10%
【参考URL】http://kibi-dango.jp/page.php?p=project_owner

資金調達額(達成額)に対する手数料に加え、
プロジェクト終了後、もし実際に製品を販売していく場合は、
一定期間、販売手数料を請求する仕組み(EC連動型)

FAAVO

達成額の15-20%
(FAAVOの展開する都道府県や地域エリアにより手数料レベルが異なる)
【参考URL】https://faavo.jp/help2

3)その他の手数料体型も・・

上記にあげたような基本型パターン(一定の%を成功時に支払う)以外にも、
運営サイトにより、手数料体系は以下のような様々なパターンが存在します。

  • 掲載時に手数料が発生
  • プロジェクト終了後、連動するECサイトの方で販売手数料が発生
    (例:”Kibidango”のパターン)
  • 不成立時にも目標金額の数%が手数料として発生
  • 資金調達に対しての手数料はゼロ(決済手数料5%は別途必要)

具体的なケースや、運営サイトについては、
また別の記事でも詳しく解説したいと思います。

4)消費税に関して

プロジェクトオーナーが運営サイトに支払う手数料には、
原則として、消費税がかかります。

実際は、手数料+消費税を別途支払うのではなく
資金決済時に、サポーターから調達した金額から
手数料+消費税部分も引かれ(相殺され)、
オーナー側に残金が支払われることになりますが・・

詳細は、それぞれの運営サイトの利用規約を参照して、ご確認下さい。

(運営サイトによっては、
手数料にかかる消費税に言及していないところもあるようですが、
本音としては・・それぐらいは説明責任の一部で、
記載してもらいたいですよね~!)

消費税の税率はもちろんのこと、実際の取引時に、購入型に対する法的解釈の変更や、税法が変更されている可能性もありますので、実際の取引時には運営サイトや税理士等にご確認ください。

 

5)まとめ

というわけで、国内クラウドファンディング・サイトの手数料については
15〜20%くらいが相場となっているようです。

費用としてはその他決済手数料や、
ECサイト等の別サービスと連動しているサイトではそちらでの手数料も
考慮する必要があります。

また、今後、クラウドファンディング運営サイトの新規参入により、
随時手数料体系が随時、変更されていくことも考えられますので、
プロジェクト掲載時には、各運営サイトの手数料体系を比較検討した上で、
調達したい金額に手数料(及び消費税等)を加味して
目標金額設定する事が大切です。

また今回は、『購入型』に関する手数料を中心に書いてみましたが、
今後は他のタイプの手数料についても記事にしていきますので、お楽しみに~。

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